「外張り断熱」と「空気を動かす仕組み」
外張り断熱とは、家の骨組みの外側を断熱材で包み込む方法です。断熱材によって夏は強い日射と熱い外気を、冬は冷え込んだ外気をそれぞれ遮断して、家の内部の温度を一定に保ちます。エアサイクル工法では、「エアサイクルボード」と呼ぶ断熱材を用いて、屋根や外壁を覆います。
エアサイクル工法の壁の外張り断熱材にはダイヤ柄の溝があり、壁の内部でも空気が行き来するようになっています。また床下と小屋裏に開閉式の換気口を設けて、夏には手動スイッチで換気口を開けるようにしました。すると直射日光に照らされて熱くなった屋根裏の空気は上の換気口から逃げ、下の換気口から取り入れた外気や床下の空気など涼しい空気は上へ吸い上げられます。こうした空気の流れによって、屋根裏や壁の内部の熱がこもらないようにしているのです。
なお、この換気口は冬になると閉じるので外の冷たい空気は入ってきません。閉じ込められた空気は断熱材の役割を果たし、太陽の日射で得られた暖気を建物内にとどめます。
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